第7回研究会

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第7回研究会総括

企画:南風原朝和(東京大学)

第7回研究会(公開シンポジウム)は、司会の石井秀宗氏の開会の言葉に続き、プログラムに沿って、村山航、村上隆、舛田博之の各氏から45分ずつの話題提供がありました。その後、南風原からいくつかのポイントを取り上げて解説および討論を行いました。村上氏の話題提供において、平井洋子氏(首都大学東京)の論考「測定の妥当性からみた尺度構成-得点の解釈を保証できますか」(吉田寿夫編『心理学研究法の新しいかたち』誠信書房、2006年)に示された尺度構成のあり方を取り上げ、それと対比する形で論が進められたこともあり、その後、平井氏に特別にご登壇いただいて、尺度構成における仕様書のあり方や、仕様書を用いた尺度構成の実習などについてお話いただきました。
予定していた時間内ではフロアから質問や意見を伺うことができなかったため、希望される方のみ残っていただいて、フロアと話題提供者との間の討論の時間をとることとしました。フロアからは、尺度の妥当性検証と尺度を用いた研究との関係、個人内の変動に注目することの意義、真の値なるものを想定することの意味などに関して質問が出され、それに対して、各話題提供者から回答がなされました。
厳しい残暑の中、80名を超える参加者があり、最後の時間外の討論にも50名以上の方が残られ、妥当性をめぐる問題への関心の高さが感じられました。各話題提供者による事前の入念な準備と、当日の明快なプレゼンテーションと討論のおかげで、非常に充実したシンポジウムとなったことに、企画者として敬意と感謝の意を表したいと思います。また、司会をお引き受けいただいた石井氏、そして受付等の業務を担当してくださった東京大学・東京工業大学の大学院生の方々にも感謝いたします。

報告内容(PDFファイル)
村山 航
東京工業大学/日本学術振興会
妥当性概念の展開 (資料1) (資料2)
村上 隆
名古屋大学/中京大学
テストの作成と妥当性検証-データ解析の視点から
舛田博之
リクルートマネジメントソリューションズ
人事アセスメントにおける妥当性検証とそのメタ分析