第10回講演会

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第10回「日本テスト学会賞」記念講演会
開催報告

研究会担当理事:服部 環(法政大学)
前川眞一(東京工業大学)

今回の記念講演会は、12月25日(日曜日)の午後1時30分から、法政大学市ヶ谷キャンパス外濠校舎S505教室で開催されました。

前半の部では、9月8日と9日に電気通信大学(東京都調布市)で開催された第14回年次大会の大会発表賞の発表と表彰、および同大会で授賞式が執り行われた学会賞ならびに論文賞のご講演が、プログラムに沿って滞りなく行われました。

はじめに表彰選考委員会から表彰制度のご紹介があり、発表賞の発表ならびに受賞者の表彰が行われました。今回は以下の3組の受賞者に繁桝算男理事長より表彰状が授与されました。

発表賞受賞者
セッション名 発表者(敬称略) 発表タイトル
一般セッション3
記述式・論述式テスト
宇都雅輝(電気通信大学大学院情報理工学研究科)
植野真臣(電気通信大学大学院情報理工学研究科)
評価者と課題の多様な特性を考慮した項目反応モデル
一般セッション2
ジェネリックスキル
野澤雄樹(ベネッセ教育総合研究所)
伊藤素江(ベネッセ教育総合研究所)
須永正巳(ベネッセ教育総合研究所)
堂下雄輝(ベネッセ教育総合研究所)
村田維沙(ベネッセ教育総合研究所)
論述力を測定する混合フォーマットテスト開発の試み
一般セッション1
大学入試
光永悠彦(島根大学)
神澤克徳(京都工芸繊維大学)
坪田 康(京都工芸繊維大学)
羽藤由美(京都工芸繊維大学)
大学・大学院入試に向けた英語スピーキングテストの尺度化事例-受験者特性と評価者属性を考慮したモデルによる検討-

次に、学会賞を受賞された柴山 直先生(東北大学)から「全国学力・学習状況調査に関わって―テスト理論の視点からの10年間―」のタイトルで、先生ご自身の研究成果と東日本大震災の被害地域の子どもたちが受けた学力への影響についてご講演をいただきました。続いて、論文賞を受賞された若林昌子先生と杉光一成先生(知的財産研究教育財団)には、代表して若林昌子先生から、「わが国の公的試験における試験問題公開の判断基準―情報公開制度における事例―」のタイトルで、受賞論文を元にご講演をいただきました。

後半の部では、北野秋男先生(日本大学)から「存続か廃止か―米国学力テストの25年間」のタイトルで、1910年代から現在までの学力テストについて、特に教育測定運動とその中で作成された標準テスト(achievement test)の学力調査への利用、各種標準テストの開発、戦後の学力低下と学力向上政策、ハイステイクス・テストの普及と浸透、さらに学力テスト政策の効果と限界などについて、日本国内の学力調査の実態と合わせて、ご講演をいただきました。

今回は52名の方にご参加いただき、盛況のうちに講演会を終えることが出来ました。

報告内容(PDFファイル)
柴山 直先生
東北大学大学院教育学研究科
全国学力・学習状況調査に関わって―テスト理論の視点からの10年間―
若林昌子先生
一般財団法人知的財産研究教育財団
わが国の公的試験における試験問題公開の判断基準―情報公開制度における事例―