第13回公開シンポジウム

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第13回大会研究委員会企画公開シンポジウム
『テスト学からみた高大接続改革』開催報告

企画者:倉元直樹(東北大学、日本テスト学会理事)

日本テスト学会第13回大会研究委員会企画公開シンポジウムは、テスト学会の企画としては初となるテレビ会議方式の3元中継として、関西大学BIGホール100の本会場と仙台サテライト会場(仙台国際センター展示・レセプションホール「桜」)、東京サテライト会場(東京工業大学本館H121教室)を結んで開催する予定でした。ところが、仙台地方が前日から激しい豪雨に見舞われ、当日は早朝から宮城県地方に大雨特別警報が発せられる事態となりました。協議の結果、急遽、仙台での開催が予定されていた第2部を関西大学本会場に移して実施することとし、登壇者も一部交代して本会場と東京サテライト会場の2元中継となりました。急遽、公開シンポジウムの模様を本会場からストリーミング配信することとして、仙台会場に参加予約をされていた皆様方にはその旨お知らせしましたが、周知が行き届かずに中止となった会場へ駆けつけた方々もいらっしゃったようです。多大なご迷惑をおかけしましたことを改めてお詫び申し上げます。

第1部は「テスト学からみた高大接続改革」と題して2名の話題提供者からの基調講演を約25分ずつ、さらに約15分の指定討論、最後にパネルディスカッションが約20分間という構成でした。最初に東京都立西高等学校校長宮本久也先生(全国高等学校協会会長、高大接続システム改革会議委員)から「高大接続改革の教育的効果――全ての若者の夢や目標を花開かせるために――」と題して、高大接続改革に関する高校側の見解についてご講演をいただきました。次に東京大学理事・副学長南風原朝和先生(日本テスト学会副理事長、高大接続システム改革会議委員)から「高大接続改革の技術的基盤――テスト理論活用の観点から――」と題して、導入が検討されている2つの共通試験に対して、主としてテスト学的な観点からの懸念についてのご講演をいただきました。指定討論者の名古屋大学佐久間淳一先生(大学院文学研究科長)からは大学側から見た改革に対する疑問点についてご指摘いただきました。パネルディスカッションではコーディネータを務めた倉元の司会により、基調講演と指定討論から発展した話題について議論が展開されました。

第2部は「校長、高大接続改革を語る」と題して性格の異なる3つの高校の校長によって、主として勤務校の立場からみたディスカッションを行いました。青森県立五所川原工業高等学校校長奈良昌孝先生には地方の専門高校の立場から、北海道清水高等学校校長西嶋潤一先生には過疎地の進路多様校の立場から議論に参加していただきました。宮城県仙台第二高等学校校長渡邊幸雄先生は大雨特別警報対応のため、急遽、第1部基調講演者の宮本久也先生に都市部の進学校を代表して東京都立西高等学校校長の立場から議論に参加していただきました。司会は当初予定では東北大学入試センター長鈴木道男先生となっておりましたが、大雨特別警報対応で動けず、コーディネータの倉元が代役を務めました。約1時間のパネルディスカッションの前半は新テストに対する受験対策、受験スケジュールの高校教育に与える影響、受験費用負担の問題などについて活発な討論が展開されました。後半には第1部の登壇者も議論に加わり、休憩時間に集められた質問票を東京会場担当コーディネータの東京工業大学前川眞一先生(日本テスト学会理事)が東京会場から紹介し、それに対してパネリストが応答する形で白熱した議論が展開されました。

予期せぬアクシデントに見舞われながらも、優秀な裏方に支えられたおかげで関西大学本会場には175名(うち、会員71名)、東京サテライト会場には107名(うち、会員14名)、合計282名(うち、会員85名)と多数の方に詰めかけていただきました。ストリーミング配信の視聴者数も13名を数え、盛況のうちに終えることができました。皆様方のご協力に心から感謝いたします。第1部と第2部のメリハリがつかなかったこと、時間不足で議論しきれなかったテーマが山積したことなど、課題も多く残りましたが、多くの参加者から次の企画に対する期待が寄せられ、おおむね好評な企画であったと自負しております。

最後に、この企画を後援いただいた東北大学高度教養教育・学生支援機構、関西大学、日本行動計量学会、全国高等学校長協会、国立大学協会、公立大学協会、日本私立大学団体連合会の7団体の皆様方に御礼申し上げます。また、第13回大会を開催されました関西大学実行委員会におかれましては、想定外のアクシデント等で多大なご迷惑をおかけしたにもかかわらず、臨機応変にご対応いただき、感謝の言葉もありません。改めて実行委員長の清水和秋先生、公開シンポジウム担当の脇田貴文先生にお礼の言葉をささげたいと思います。

 

● 第1部 公開シンポジウム「テスト学からみた高大接続改革」
(関西大学本会場にて開催)

司会:倉元直樹

話題提供:宮本久也氏
(東京都立西高等学校長、全国高等学校長協会会長、高大接続システム改革会議委員)
「高大接続改革の教育的効果―全ての若者の夢や目標を花開かせるために―」

話題提供:南風原朝和氏
(東京大学理事・副学長、日本テスト学会副理事長、高大接続システム改革会議委員)
「高大接続改革の技術的基盤―テスト理論活用の観点から―」

指定討論:佐久間淳一氏(名古屋大学大学院文学研究科長)

パネルディスカッション

 

● 第2部 座談会「校長、高大接続改革を語る」
(関西大学本会場にて開催)

司会:倉元直樹
宮本久也氏(東京都立西高等学校長)
奈良昌孝氏(青森県立五所川原工業高等学校長)
西嶋潤一氏(北海道清水高等学校長)