日時 | 2011年9月10日 13:30-15:30 |
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企画・司会 | 寺澤孝文(岡山大学大学院教育学研究科) |
パネリスト | 吉田哲也(常葉学園大学教育学部) 三宅貴久子(関西大学初等部) 岩本真弓(備前保健所・東備支所) 寺澤孝文(岡山大学大学院教育学研究科) |
指定討論者 | 池田 央(前日本テスト学会理事長・教育測定研究所) |
教育評価の大切な目的は、テスト結果を、指導法や学習カリキュラムの再構成に活用していくことにある。 いわゆる形成的評価は、教育の領域では特に重要視されるが、そのテスト技術にはこれまで大きな進展はみられなかった。 本シンポジウムでは、学習とテストを完全に融合させ、個人の成績を連続測定していく全く新しい形成的評価法を紹介する。 その測定法により、わずかな日々の学習に対応して、到達度が時間軸に対して着実に上がっていく様子を、学習者ごとに描き出し、フィードバックすることが、大規模に実現できることになった。 その技術(マイクロステップ計測法)を紙ドリルやe-learningシステム、携帯ゲーム用ソフトに実装し、一般の小中高校において大規模な学習支援を展開する他、 不登校児童生徒の自宅学習支援の提供が始まっている。 また、日々のドリルに子どもの感情状態や動機づけの尺度をスケジューリングし組み入れることで、 一人ひとりの子どもの抑うつ傾向や動機づけ状態など種々の意識変動を、 教師の負担なく、頻繁にモニタリングできる状況ができ始めている。 そのような知見を学校現場にフィードバックすることで、新たな学習指導が可能になる一方、非常に詳細で膨大な縦断的データを大規模に研究者に提供できる状況も生まれている。 それにより、今後どのような教育支援と大規模な縦断的研究が期待できるのかを議論したい。